知人が転職して介護施設で働くようになりました。介護施設は24時間稼働しているため、やはり、月に6~8回は夜勤があるそうです。そして夜勤の勤務時間は16時間と長いんです。
 
ところが・・・こんなに長い勤務時間なのに仮眠なしなんだそうです。
 

からだがもたんわ・・・
 
私も、3年前に会社を辞めるまで約20年間、工場で夜勤をしてきました。私の会社の夜勤は、最長でも12時間の勤務だったので、仮眠が無くても「そんなものかな?」と気にしなかったんです。
 
「夜勤中の仮眠」は法律でどのように規定されているのでしょうか?非常に気になったので調べてみました。同じような境遇の方に参考していただけたら思いますので、是非ご覧ください。
 
 

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夜勤の「仮眠なし」は違法じゃ無いの?

夜勤中の仮眠や休憩は法律では、どのように規定されているのでしょうか?知人の夜勤を例にしてご説明しますね。
 

職  種・・・介護士
勤務時間・・・17時~翌9時(16時間勤務)
仮眠時間・・・なし
休憩時間・・・1時間
 
※夜勤は1名で行うため、休憩中も何かあると対応しなければならず気が休まらない。また忙しい日にはほとんど休憩できない日もある。

 
16時間も拘束されて、1時間の休憩だけとは、大変な勤務ですね。まずは・・・「仮眠時間なし」のこの状態は違法では無いのでしょうか?

使用者には、夜勤中に仮眠の時間を設ける義務はありません。

けいすけ
ん?・・・正直びっくりです。これだけ長い時間の勤務なのに、法律では、使用者には夜勤中に仮眠時間を確保する義務は一切ないのです。

 
 
それでは・・・「休憩時間」に関してはどうなのでしょうか?知人の例では休憩時間は1時間となっていますが、何かしら法律的な決まりは無いのでしょうか?

労働基準法で、休憩は以下の原則に従って与えるよう決められています。

-労働基準法第34条 第1項-
 
使用者は、労働時間が6時間を超える場合には45分以上8時間を超える場合には60分以上の休憩時間を労働者に与えなければなりません。

 
 
知人の夜勤の例では、労働基準法の“8時間を超える場合”に該当するので“60分以上”の休憩が必要となりますが、1時間の休憩が与えられているので問題ありません

けいすけ
ぐぬぬ・・・16時間も拘束されて、たった1時間の休憩でも法律では問題無い訳なのかぁ・・・

 
 
しかし!
 
休憩時間の長さは問題無いのですが、知人の夜勤の休憩には、ひとつ問題があります。それは・・・「休憩がキチンと取れないこと」なんです。労働基準法には以下のような記述があります。

-労働基準法第34条 第3項-
 
使用者は、休憩時間を自由に利用させなければいけない。

 
これは・・・休憩時間は、労働から完全に解放されていなければいけないと言う意味なんです。なので知人のように「休憩時間が何かある度に中断する」のは労働基準法違反になるんです。
 
 

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仮眠なしの職場はどうすれば良いの?

仮眠時間が無くても違法では無いことがわかりました。でも・・・それでは仮眠なしの職場の人はどうすればよいのでしょうか?我慢するほかないの?

短い仮眠でも効果あり

介護士や看護師の仮眠時間は2時間程度が一般的です。それは仮眠(90分)+準備、後片付け(30分)と考えているからです。90分と言う睡眠サイクルが丁度いいんですね。しかし!!
 
90分なんて仮眠が取れなくても、15分~30分程度の短い仮眠でも効果はあるんです。むしろ短時間の方が睡眠習慣(仮眠後に眠気を引きずってしまう)が発生しなくて良いとの意見もあります。
 

けいすけ
私の夜勤での休憩は、深夜1時から60分でした。そこでいつも20分程度眠ってました。イスに座っての睡眠でしたが、頭がスッキリするんです。ぜひ短い仮眠を活用しましょう。

 

休憩が取れない場合は?

仮眠ではなく休憩の話になりますが・・・労働基準法によって「休憩時間の自由」が保障されています。なので休憩中の・・・

  • 電話対応
  • 来客対応
  • 倉庫で荷物待ち
  • ナースコール

などは、すべて労働とみなされます。休憩中の労働に対して、雇用主は、労働者へ別途休憩を与えるか、賃金を支払う必要があります。
 

けいすけ
休憩中の労働状況を記録して、休憩が取れていない実態を会社に伝えるべきだと思います。でないと定年までずっと“うやむや”になりますよ。

 

転職も視野に入れるべき

私は20年工場で夜勤をしてきましたが、その立場から意見を述べさせていただきます。
 
「16時間超え夜勤」「ひとり夜勤」「仮眠無し」「休憩もままならない」このような職場で定年までやっていけるでしょうか?
 
 
 正直に言って難しいと思います。

このような勤務を強いる職場に “介護職員に末永く健康で定年まで働いてもらいたい” なんて考えがあるとは到底思えないのです。

また・・・

利用者の立場から見ても、介護職員がヘトヘトになって働いている施設では、まともなサービスは受けられないと思うのではないでしょうか?

 
 
待遇の悪い施設ばかりが目立つ介護業界ですが、しかし安心して働ける職場もたくさんあります。介護の職場は危機的な人材不足だそうです。でもそれは“定年まで安心して勤める職場”に転職するチャンスがあるということでは無いでしょうか?もし今の職場に不安を感じるなら転職も考えてもいいのではないでしょうか?
 
 

仮眠の重要性

法律では何の規定も無い仮眠時間・・・しかし、介護施設によっては、夜勤に仮眠時間があることも多いですよね。また病院などで働く看護師の仕事では、夜勤中に仮眠時間があることは、ごくごく一般的なこととなっています。

法律では必要の無い仮眠時間を設定しているのでしょうか?
(日本看護協会は16時間の夜勤ならば、2時間程度の仮眠時間を取ることを推奨しています。)
 

むむむ?

介護士や看護師にとって仮眠が重要なのかな?

 
正解です。
介護士や看護師の仕事は、人の命を預かるのため、常に適切な対応が求められ、判断ミスが許されません。そのため、ミスの原因となりうる睡眠不足を招かないためにも、しっかりと仮眠を取ることが重要なんです。
 
 
これだけでは言葉足らずなので、もう少し詳しく解説しますね・・・

仮眠が重要な理由

人間の体には1日周期で時を刻む「体内時計」が備わっています。

そのおかげで何もしなくても、昼には体温が上昇して活動的になり、夜には体温が下がって眠くなるんです。

夜勤では、体内時計に逆らった生活をすることになります。そのため・・・

睡眠不足になりやすいんです。そして睡眠不足は脳機能の低下を招きます。

判断力や集中力が低下してミスをしやすくなるんです(>_<)

このようなミスが命を預かる現場で起こることは許されません。
 
 
そこで!!
睡眠不足を解消して、脳機能を回復させるために仮眠が取り入れられているのです。
 
仮眠には「脳機能の回復」と併せてもうひとつの効果が期待できます、それは「時間の創出」です。その仮眠によるふたつの効果を詳しく解説しますね(^^)
 

効果その①脳機能の回復

体内時計の働きで体温が下がる22時~翌6時頃に仮眠をすると、人間がいちばん睡眠を欲する時間の睡眠となるため、とても上質な睡眠が取れます。そのため・・・

睡眠の役割である、脳組織の再生ストレス除去記憶整理などがしっかり行えます。仮眠後は判断力、集中力が回復して、より良いコンディションで働くことができます。

 

効果その②時間の創出

多くの研究で「夜勤で仮眠が取れれば、家での昼の睡眠が短縮できる」との報告があります。90分の仮眠は、昼の睡眠180分に相当するそうです。それだけ昼の睡眠は質が悪いんです。

仮眠の3倍分、家での睡眠が短縮できれば、その時間を有意義に過ごせます。家族とのすれ違いが多くなる夜勤ですが、仮眠によって家族との大事な時間が創出できるのです。

 

けいすけ
むむむむ・・・仮眠の効果はスゴイですね。工場などでも積極的に仮眠時間を設けて欲しいものです。

 
 
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あとがき・・・

最後に・・・この記事の要点をもう一度まとめますね。

使用者には、夜勤中に仮眠の時間を設ける義務はありません。
 なので職場で仮眠が無くても法律的に訴えたりできないです。
使用者は、労働が6時間を超えるなら45分以上8時間を超えるなら60分以上の休憩を与える義務があります。
 また完全に自由な休憩でないといけません。

 
 
今回、この記事を書いて・・・
仮眠には、作業中のミスを防いでくれるばかりか、昼の時間を有効活用でき、健康的で長く夜勤を勤めるためには必須のことだと思いました。是非とも企業には仮眠時間の導入を図って貰いたいと切に思います。
 
私は、3年前に会社を辞めましたが、その理由のひとつに「50歳を超えたら体力的に夜勤は無理だなぁ・・・」なんてのもありました。でも仮眠時間があったら考えも違っていたと思います。
 
 

夜勤中の仮眠を効率的に取るための方法です。詳しくご紹介しています。

夜勤中に仮眠をするコツ!より効果的な眠りにする方法とは?

 
 
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記事:けいすけ
 
 
 

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