夜勤に従事されているみなさん、こんばんわ。
 
夜勤の経験がある方なら実感されていると思いますが・・・夜勤は、心身ともに非常に負担が掛かりますよね。その中でも、今回は心の部分のお話です。実は・・・
 
夜勤はうつ病が発症しやすいんです。

 
私は、3年前に会社を退社するまで、20年間夜勤をしてきましたが、夜勤中の不眠に悩まされて、心療内科に通院していた時期がありました。その時に、お医者さまから「夜勤とうつ病の関係」について何度も説明を受けました。
 
この記事では、その経験をもとにして、なぜ夜勤がうつ病の原因になるのか?その3つの要因と、夜勤でうつ病にならないためにはどうすれば良いのか?を解説いたします。
 
 

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うつ病とは?

「憂鬱で気分が沈む」「何をしていても楽しくない」また「物事に興味を示さなくなる」などの症状がずっと続くことを言います。そういった症状が、ほぼ一日中、ほとんど毎日、二週間以上続くと、うつ病と診断される可能性が高くなります。
 

厚生労働省の調査によると、2014年度に医療機関を受診したうつ病患者は約112万となり過去最多でした。また治療を受けていない人も入れるとその数はグンとはね上がり、2017年WHOの発表で506万人との調査結果が出ています。日本人の25人に1人がうつを経験している訳ですね・・・

夜勤でうつ病になる3つの原因とは?

私が心療内科に通院していた時、お医者さまから「夜勤は、昼勤に比べて、うつ病を発症する可能性が高いので気を付けるよう」にと、しつこいくらいに注意を受けました。その時に原因として仰っていたのが以下の3つです。
 

  1. セロトニンが欠乏しやすい
  2. 睡眠が不足しやすい
  3. 症状に気付きにくい

 
3つとも重要なことですので順番に詳しく見ていきましょう。

1.セロトニンが欠乏しやすい

うつ病がなぜ起きるのか?実は・・・その発生メカニズムは未だ解明されていません。しかし仮説のひとつとして、『脳内での情報伝達物質が欠乏している』ことが関係しているのでは無いかと言われています。(多くの抗うつ薬がこの仮説を元に開発され効果をあげています。)

その情報伝達物質のひとつに「セロトニン」があります。セロトニンは「意欲」や「気分」など人間の感情に関する情報を伝達していています。セロトニンが欠乏すると体は常に緊張状態となり、うつ病の症状が出ると言われています。それでは・・・

なぜ夜勤はセロトニンが欠乏しやすいのでしょうか?
セロトニンは脳内で“日中に”分泌されるんです。そして、効率よくセロトニンを分泌させるためには、日中にしっかりと光を浴びることがとても重要なのです。

 
大事なところですのでイラストを交えて詳しくご説明しますね・・・まずは昼勤で規則正しい生活を送った場合。

昼勤


朝、目から入った光が脳に届き、脳内でセロトニンの分泌が始まります。明るい環境で活動すれば、分泌は日中いっぱい続きます。そして日没後・・・
 

昼に生成されたセロトニンを材料にして、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌が始まります。23時頃メラトニンが眠りを誘うレベルにまで上昇、そこで眠れば上質な眠りが・・・そして深夜2時頃に分泌のピークが来ます。
 

グラフで表すとこんな感じ・・・このサイクルを規則正しく繰り返すことが、健康な生活をする上でとても重要な事なんです。

 
 
では・・・夜勤で不規則な生活を送ると、どうなるのでしょう?

夜勤


夜の仕事に備え、昼間に寝なければいけません。そのためセロトニンが正常に分泌されはずがありません。そして夜は・・・
 

メラトニンが分泌される時間ですが、材料となるセロトニンも乏しい・・・。またそもそも夜通し起きているためメラトニンはほとんど分泌されません(-_-;)

夜勤は、セロトニンが欠乏するため、うつ病を発症しやすくなると考えられます。
 
 

2.睡眠が不足しやすい

人間の体には1日周期で時を刻む「体内時計」が備わっています。そのおかげで何もしなくても、昼には体温が上昇して活動的になり、夜には体温が下がり休息モードに入ることができるのです。
 
しかし夜勤は、この体内時計に逆らった生活をするため睡眠不足になりやすいんです。そして、睡眠不足は、うつ病と密接な関係があることが分かっています。
 
 

みなさんにも、睡眠不足で「仕事に集中できない」「やる気が起こらない」「イライラする」なんて経験があるのではないでしょうか?実は・・・その症状は睡眠不足により、脳が正常に働かないため、引き起こされているんです。

睡眠の役割のひとつに、脳の機能を正常に保つことがあります。眠っている間に、脳の組織を再生して、ストレスを取り除いたり、記憶の整理などを行ってくれているんです。

国立精神・神経医療研究センターの研究によれば、「人間は5日間 寝不足が続くだけで、イライラや不安などの抑うつ症状が強まる」そうです。

夜勤は、慢性的に睡眠不足となるため、うつ病を発症しやすくなると考えられます。
 
 

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3.症状に気付きにくい

うつ病は、初期の段階で適切な医療を受ければキチンと回復できる病気だと言われています。うつ病の初期症状には以下のようなものがあります。
 

  1. 憂鬱で気分が重い
  2. 疲れているのに眠れない
  3. イライラする
  4. 疲労感があり体がだるい
  5. 食欲が無い
  6. 思考力が落ちる
  7. 何をしても楽しくない
  8. 自分を責める
  9. 生きるのが辛い

以上の中から複数個が継続的に現れるなら、注意が必要だそうです。でも・・・
 
これって「7.何をしても楽しくない」「8.自分を責める」「9.生きるのが辛い」を除いては、夜勤をしていれば普通に現れる症状だと思いませんか(^^;?
 
そうなんです。夜勤従事者は、うつ病の症状に気付きにくいんです。
 
私がお世話になったお医者さまの話では、夜勤従事者は「夜勤だからこんなものかな?」と考えて、なかなか病院を訪れないとの事です。そして病院を訪れた時には、うつ病が重症になっていることも多いそうです。

うつ病の初期症状のサインを見逃さないためには、「症状が休日にも続くのか?」また「交替で昼勤へ移った後も続くのか?」をチェックする必要があります。

夜勤は、うつ病の初期症状に気付きにくいため、うつ病を発症しやすくなると考えられます。
 
 

 
夜勤がうつ病になりやすい原因でした。

注意!!

うつ病はひとつの原因だけで発症するのではなくて、さまざまな要因(人間関係、家庭環境など)が重なって発症すると言われています。ご紹介した3つの原因も、うつ病発症の一要因に過ぎませんのでご注意ください。

 
それでは、夜勤がうつ病の原因とならないためにはどうすれば良いのでしょうか?

夜勤でうつ病にならないために・・・

夜勤が、うつ病の原因のひとつにならないようにするため、以下の3つを実施しましょう。
 
①夜勤中の睡眠スタイルを確立する
②夜勤前、夜勤明けの過ごし方に注意する
③セルフチェックをする

 
それでは順番に見ていきましょう。

①夜勤中の睡眠スタイルを確立する

夜勤中は、体内時計に逆らった生活スタイルとなるため、慢性的な睡眠不足となり、睡眠の質も悪くなります。この問題を、多少なりとも、解消するためには、自分なりの睡眠スタイルをしっかり確立して、『夜勤中は睡眠を第一に考えた生活』を送ることが重要です。

「夜勤中の睡眠の取り方」について、私が書いた記事があります。よろしければご覧ください。
夜勤での睡眠の取り方!20年勤務した経験からの6つの秘訣

②夜勤前、夜勤明けの過ごし方に注意する

夜勤で、心身ともにいちばん重く負担が掛かるのは、“昼勤から夜勤”、または、“夜勤から昼勤”へのシフトチェンジです。その負担を減らすためには、「夜勤前と夜勤明けの過ごし方」が重要です。夜勤中以外は一日でも多く昼型の生活を送るように心掛けて、ご自分の勤務や生活のスタイルに合った方法を確立しましょう。

「夜勤前、夜勤明けの過ごし方」について、私が書いた記事があります。よろしければご覧ください。
夜勤前と夜勤明けの過ごし方!工場勤務の辛さを乗り越える心得

③セルフチェック

夜勤で働いていると、うつ病のサインに気付きにくくなります。しっかりセルフチェックをして、自分の状態を知りましょう。“憂鬱で気分が重い”や“疲れているのに眠れない”などの症状が、休日や昼勤時にも断続的に出るなら、すぐに専門家に相談しましょう。

厚生労働省のページに「うつ病のサイン・症状」が載っているので、参考にしてくださいね。
(外部サイト)厚生労働省「知ることから始めよう、みんなのメンタルヘルス」

 
 

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最後に・・・

夜勤は、昼に寝て、夜に働かねばならず、人間本来の生活から遠くかけ離れたスタイルを強要されます。もともとが、どだい無理な話なんです。でも・・・会社に雇われている以上は、夜勤も簡単には断れませんよね。しかし・・・
 
うつ病の症状が出て本当に働けないと思ったら、『医師の診断書』を持って会社に掛け合いましょう。私の後輩も「うつ病」と診断され上司に相談した結果、夜勤の無い部署へ移動していきました。
 
会社が病気に理解を示さない場合は、転職も視野に入れるべきです。みなさんそれぞれ生活が掛かっていると思うので、気楽な事は言えませんが、会社は命を掛けてまで身をささげるところでは無いと私は思ってます。
 
 
話がそれました(^^;
それでは・・・重要な部分を繰り返します。

夜勤がうつ病になりやすい原因は、主に3つあります。それは・・・
1.セロトニンが欠乏しやすい
2.睡眠が不足しやすい
3.症状に気付きにくい

です。
 
そして、夜勤が原因のうつ病にならないためには、以下の3つを実施しましょう。
①夜勤中の睡眠スタイルを確立する
②夜勤前、夜勤明けの過ごし方に注意する
③セルフチェックをする

 
 
最後に・・・
【私からのアドバイス】
自分の症状をセルフチェックして、何か変だな?と少しでも疑問に思ったら自分で判断せずに病院に行くことをお勧めします。うつ病は早期に対処すれば回復できると言います。面倒がらずにキチンと専門家に相談しましょうね。
 
 
記事:けいすけ
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