こぶとりじいさんのお話です。
 
二人のおじいさんと鬼たちのお話です。「頬っぺたのコブが関係するお話」と言えば、あっ、思い出した!となる方も多いのではないでしょうか?そう、誰もが一度は聞いたことのあるお話だと思います(^^)/
 

 
この記事では、オリジナルのイラストをたっぷり使ったネット絵本が楽しめます。お子さまの読み聞かせに是非ご活用くださいね。
また、こぶとりじいさんの簡単なあらすじとこのお話の教訓につていもご紹介させていただきますので是非ご覧ください。
 
 

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こぶとりじいさんの簡単なあらすじ

昔あるところに、二人の翁が隣どうしで住んでいました。一人は、陽気で明るい性格、そして正直な人間でした。もう一人は、陰気で暗い性格、いつも他人を妬んでいる人間でした。二人の頬には、それぞれ大きなコブが付いていました。
 
ある日のこと・・・陽気な翁は、鬼の宴会に出くわして、そこで見事な踊りを披露し鬼たちに気に入られます。「明日も来るように」と質草代わりに頬のコブを取られます。頬のコブが無くなって陽気な翁は大喜び。
 
それを妬んだ陰気な翁は、同じように鬼の宴会へ行きます。しかしデタラメな踊りを披露したため鬼たちの怒りを買い「こんなコブは返してやる」と、陽気な翁から取ったコブを頬に付けられることに。陰気な翁は二つのコブをぶら提げて泣いて暮らすことになりました。

 

以上、簡単なあらすじでした。

 
続いて、オリジナルのイラストをたっぷり使った絵本をお届けします。是非、小さなお子様とご一緒に楽しんでくださいね。それでは、こぶとりじいさんの物語のはじまり、はじまり~

こぶとりじいさんのネット絵本

むかし、むかしの話です。
 
 
 

あるところに性格の明るい、陽気なおじいさんが住んでいました。おじいさんは、とても働き者で、誰にでも優しく、そして正直者でした。
 
 
 
 
 
 

おじいさんの右の頬には “おおきなコブ” がありました。しかし・・・おじいさんはコブをまったく気にする様子がなくて、いっさい隠そうとしませんでした。コブも自分の特徴のひとつだと思っていたのです。
 
 
 
 
 
 

陽気なおじいさんが、一日の仕事が終えて、家に帰っていると、隣に住むおじいさんと出会いました。このおじいさんは、陰気なうえに、とても意地悪な性格をしていました。そして、いつも人を羨(うらや)んでばかりいました。
 
 
 
 
 
 

陰気なおじいさんの左頬にもまた “大きなコブ” がありました。陰気なおじいさんはコブを非常に恥ずかしいと思っていて、人と話をするときはいつも手でコブを隠しているのでした。
 
 
 
 
 
 

ある日のこと・・・陽気なおじいさんは、夜の山道を歩いておりました。「うーん、町での用事が手間取って、すっかり遅くなってしまった」
 
 
 
 
 
 

山道を急いでいると、森の中に明かりが見えます。(あれ・・・こんなところで誰だろう?)陽気なおじいさんは、明かりが気になって森の中へ入ってきました。すると・・・
 
 
 
 
 
 

そこでは大勢の人たちが、火を囲んで宴会をしていました。しかし・・・ん⁉ よく見ると、それは人間では無くて、すべてだったのです。「何と、まぁ・・・たまげた」
 
 
 
 
 
 

みどりの鬼に、青い鬼もいる。ん?どうやら、あの真ん中の赤い鬼が親方のようだ・・・なんとも恐ろしい。
 
 
 
 
 
 

おじいさんは気付かれないように・・・そろり、そろり、と足音を忍ばせて、その場を立ち去ろうとします。
 
 
 
 
 
 

(ふぅ~・・・何とか気付かれずに帰れそうだ)  そう思った瞬間、♪ピーヒャラ~♪  ピーヒャラ~・・・と陽気な笛の音が響き渡ります。ん?
 
 
 
 
 
 

「それじゃ、演奏を始めろ~」赤鬼の合図で演奏が始まりました。
♪ドンドン~♪ピーヒャラ~
聞こえてくる音楽はとても陽気で、楽しそう・・・、根っから陽気なおじいさんは、我慢できずに鬼たちの側まで戻ってきました。
 
 
 
 
 
 

♪ドンドン~♪ピーヒャラ~
♪ドンドン~♪ピーヒャラ~
足で拍子を取りながら、おじいさんはその場で踊り始めました。そして・・・
 
 
 
 
 
 

夢中になったおじいさんは、鬼のことなどすっかりと忘れて、踊りながら宴会の中へ入っていったのです。突然、人間が現れたので、さすがの鬼たちもビックリです。
 
 
 
 
 
 

親方の赤鬼もあっけに取られ、おじいさんの踊りをじっと見ています。
 
 
 
 
 
 

すい~すい~・・・・すい、すい~・・・・
おじいさんは夢中になって踊り続けています。
 
 
 
 
 
 

“よこ笛隊” と “太鼓兄弟” も演奏をやめて、おじいさんの踊りをじっと見つめています。
 
 
 
 
 
 

そんなことはお構いなしに、おじいさんは楽しそうに踊っています。その踊りは、見た人すべてを“陽気で楽しい気分” してくれる、それは、それは、見事な踊りでした。
 
 
 
 
 
 

ク、クッ、ク・・・、ク、クッ、ク・・・と肩を揺らしていた親方の赤鬼が、とうとう我慢しきれずに、笑いはじめました。
 
 
 
 
 
 

わっ、はっ、はっ、は
赤鬼の笑いにつられて、鬼たち全員が大笑いしはじめました。よこ笛と太鼓の演奏も復活して、宴会は大いに盛り上がりました。鬼たちも心の底から楽しそうです。
 
 
 

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空が白みはじめました・・・
 

鬼たちは山へと帰る時間なのですが、とてもなごり惜しそうです。反対に、おじいさんは我に返り、鬼の側にいることが、怖くて、怖くて、ガタガタ震えていました。
 
 
 
 
 
 

「今夜も宴会をするので是非とも参加してくれ」赤鬼の申し出に、おじいさんはガタ、ガタ、震えているばかりです。
 
 
 
 
 
 

ん?嫌なのか⁉それでは・・・と赤鬼は、おじいさんのコブを引っこ抜きました。「コブを返して欲しければ、今夜も必ず来るんだぞ」そう言って鬼たちは山へ帰っていきました。
 
 
 
 
 

手で頬を触ってビックリ!あの大きなコブが無くなって、頬がすべすべになっていたのです。おじいさんは大喜びで村へと帰っていきました。
 
 
 
 
 
 

帰り道・・・陰気なおじいさんにバッタリ出会いました。頬のコブが無いことに気付き、その理由を尋ねます。ん?なに?鬼が・・・ふんふん・・・「うーん、羨ましい、悔しい」
 
 
 
 
 
 

陰気なおじいさんは、自分のコブも取ってもらおうと夜の森へとやってきました。ガクガク、ブルブル・・・(本当だ、鬼が宴会をやっている)意を決して、盛り上がっている宴会へと入っていきました。
 
 
 
 
 
 

「誰だ貴様は?」赤鬼が眉をひそめます。盛り上がっていた宴会が中断させれてイライラしているようです。
 
 
 
 
 
 

「お前も楽しい踊りをしてみせろ」赤鬼に急かされて、陰気なおじいさんも踊りを披露することになりました。しかし・・・性格も陰気で、楽しいことが大嫌いだったため、踊りなんてしたことがありません。
 
 
 
 
 
 

披露した踊りは、それは、それは、酷いものでした。その場にいた鬼たちは全員、呆れてしまい、宴会は台無しになってしまいました。
 
 
 
 
 
 

やめい、やめい!
赤鬼が鼻息も荒く、おじいさんに詰め寄ってきます。おじいさんはこの時ぞとばかりに言いました・・・「わしのコブも取ってくだされ」
 
 
 
 
 
 

「何だ、厚かましい・・・こんなコブはお前に返してやる」赤鬼の手が、右頬に強く触れました。ブラン、ブラン・・・右頬に違和感を感じます。ん⁉右頬にも大きなコブが付いている!
 
 
 
 
 
 

今日の宴会はもうやめだ!
折角の宴会を台無しにされて、鬼たちは怒って山の中へと帰っていきました。
 
 
 
 
 
 

自分の都合ばかり考えていた陰気なおじいさんは、それからは両側の頬にコブをぶらさげて暮らすことになりましたとさ・・・
 
 
おしまい。
 
 

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あとがき・・・

こぶとりじいさんのお話はいかがでしたか?
楽しんでいただけたでしょうか?またあらすじをお忘れの方は思い出していただけたでしょうか?多少なりともお役に立てれば幸いです。
 
それでは・・・こぶとりじいさんのお話の教訓をご紹介しますね。
 
【教訓】他人を羨んだり、妬んだりしてはいけない。

陰気なおじいさんは、貪欲な人間で、人を羨んだり、妬んだりしていたため悪いコト(コブが増える)が起こりましたよね。

 

けいすけ
偉そうに教訓なんて書きましたが、そんな私も人が羨ましかったりします。反省します。

 
 
ところで・・・
子供の頃から、こぶとりじいさんのお話を読んでいて、とても矛盾を感じていたことがあるんです。それは・・・
 
陽気な翁から、価値あるものとしてコブを取るのに・・・
陰気な翁に、価値のないものとしてコブをくっつけるんです。
 
そう・・・
 
けいすけ
コブの価値が入れ替わっているんです

 
子供の頃、この矛盾に気付いて背中がムズムズとしてスッキリしませんでした。
 
しかし、今回この絵本を書いていて気付きました閃いた!
 
赤鬼は陰気なおじいさんのリアクションを見て、咄嗟にコブの価値に気付いたのでは無いでしょうか?多分そうです。ただ・・・画力の無い私には絵本中にそのニュアンスを入れるのは無理でした申し訳ない・・・
 
 
それでは・・・
 
記事:けいすけ
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