

日本が原産の常緑性の低木です。いにしえの時代から日本人に愛されてきた花木で、万葉集のなかにもたびたび登場しています。(その和歌も記事内で紹介しているよ)
春になるとスズランに似た壺型の花が咲きます。白やピンクの花が垂れるよう咲くのですが、まるでメルヘンの世界を見ているようなんですよねぇ。
今回はそんなメルヘンチックなアセビの花言葉をご紹介します。実はアセビには…
ギリシャ神話に由来して『犠牲』という花言葉も付いているんです!

この記事を読めば、アセビの花言葉とその「由来」や「意味」を知ることができます。
この植物にはギリシャ神話に由来して『犠牲』という花言葉も付いているので詳しく解説しますね。そのほか「花情報」「名前の由来」などもご紹介しますのでお楽しみに。
Contents
アセビの花言葉
それでは早速、アセビの花言葉をご紹介しますね。その花言葉とは…




- ギリシャ神話に由来する花言葉
- 花の特性や姿に由来する花言葉
それでは順番にどうぞ!
ギリシャ神話に由来する花言葉
まずは「犠牲、献身」とは…
この花言葉はあるギリシャ神話に由来して付けられています。そのお話をご紹介しますね。


むかしむかし・・・


エチオピアにアンドロメダという美しい王女がいました。アンドロメダは母カシオペアにとっても自慢の娘だったようです。
ある日のこと・・・

今日もカシオペアの娘自慢が始まっていました。ところが…その自慢話がネーレーイスたちの耳にも届いてしまうんです。

ネーレーイスとは海神の娘たちのことなのですが、そのうちの一人アムピトリテの夫であるポセイドンは、その発言が許せず、クジラの化身ケートスをエチオピアへ向かわせたのでした。

ケートスの来襲を知った国王は、ポセイドンの怒りを鎮めるため、娘を生贄(いけにえ)に差し出します。可哀そうなアンドロメダは海岸に繋がれて死を覚悟していました。ところが…

ケートスがアンドロメダに襲い掛かろうとしたその瞬間、偶然にも勇者ペルセウスが通りがかり、ケートスを退治したのでした。

助けてくれて、ありがとう…

その後・・・ペルセウスとアンドロメダは結婚したということです。
おしまい
アセビの花言葉「犠牲、献身」とは、国のため生贄になろうとしたアンドロメダの勇気ある態度のことなんです。
アセビが外国ではJapanese andromedaと呼ばれるため、ギリシャ神話に登場するアンドロメダ姫に由来して花言葉が付いているんです

花の特性や姿に由来する花言葉
アセビの花言葉「危険、純真な心、あなたと二人で旅をしましょう」はこの植物の特性などに由来しています。それを次の3つに分けて解説しますね。
- 毒が由来のもの
- 花の姿が由来のもの
- 花の咲く時期が由来のもの
毒が由来のもの
アセビは植物全体にアセボトキシンという有毒成分を持ちます。この毒によって虫に食べられることを防いでいるんです。
また漢字でアセビは馬酔木と書きますが、これは馬がこの植物の葉を食べると毒性によって酔ったような状態になることから付いているんですよ。
アセビが毒性を持つことから「危険」の花言葉が付きました。
花の姿が由来のもの
アセビは春になるとスズランに似た壺型の花を咲かせます。
白いアセビです
たくさんの花が垂れるように咲く姿はまるでおとぎの世界みたいですよねぇ。メルヘンチックなのだ。
アセビにメルヘンチックな花が咲くことから「純真な心」の花言葉が付きました。
花の咲く時期が由来のもの
アセビの開花時期は3月~4月で春の陽気につられるように花を咲かせています。
こちらはピンク色のアセビ
そんな春に咲くアセビを見ていると『どこかにお出かけしたいなぁ』なんて旅情が沸きますよねぇ。
旅情をかき立てられるアセビの姿から「あなたと二人で旅をしましょう」の花言葉が付きました。

アセビの花情報
ここではアセビの花をより身近に感じていただけるようにアセビの花情報を3つご紹介しますね。
- アセビの花情報
- アセビの名前の由来
- 歌に詠まれるアセビ
それでは順番にどうぞ!
アセビの花情報
学 名= Pieris japonica
英 名= Japanese andromeda
和 名= アセビ(馬酔木)
原産地 = 日本
色 = 白、ピンク
開花時期= 3月~4月
最盛期 = 4月
誕生花 = 3月9日
わが家のマンションにも咲いています…

健気に咲く姿が愛らしいのだわ
アセビの仲間は世界に10種類が自生しています。その外国種から誕生した園芸種も出回っていますが、日本でアセビと言うと日本原産のジャポニカ種のことを指すようです。
アセビの名前の由来
和名のアセビ(馬酔木)とは、馬が葉を食べると酔った状態になることからアシジヒ(足癈)と呼ばれていたものが…
・・・と変化したんだとか

馬が酔うから馬酔木とご紹介しましが、草木を根こそぎ食べると言われる奈良公園の鹿は、アセビだけは絶対に食べないそうです。昔ニュースで言ってました。
アセビを詠んだ歌
万葉の時代から愛されてきたアセビは和歌にも詠まれてきました。そのいくつかをご紹介しますね。
【現代語訳】池の水面に影を映して、美しく咲いているアセビを袖にいれましょう
【現代語訳】あなたに恋をする私の気持ちは、奥山のアセビの花のように真っ盛りなんです
【現代語訳】岩の上に咲いているアセビを折ろうとするけれど、それを見せたいと思うあなた(皇子)はもうこの世にはいない
あとがき・・・
アセビの花言葉をご紹介しました。
それでは最後にもう一度、アセビの花言葉を繰り返しご紹介しますね。





それじゃあ・・・

記事:けいすけ