鶴の恩返しのお話です。

おそらく誰もが知っている有名な昔話なのではないでしょうか・・・。
ちょっぴり切ないエンディングですが、小さなお子様にも是非読んでもらいたい、いい昔話だと思います。
 

 
この記事では、まず、鶴の恩返しのお話の簡単なあらすじをご紹介します。続いてオリジナルのイラストをたっぷり使った絵本を、そして最後に、この物語の教訓とは何なのか?をお伝えします。
 
 

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鶴の恩返しの簡単なあらすじ

  むかし、あるところに老夫婦が住んでいました。ある日のこと、おじいさんは罠に掛っている鶴を助けてあげ、その夜に、その出来事をおばあさんに話していました。すると若い娘が家を訪ねてきます。娘に行くあてが無いことを知ったふたりは、娘に一緒に住むことを薦め、それから三人での生活が始まります。
 
  生活の助けになればと、娘は機を織り始めますが、一つだけ条件を出します。それは、機を織っている間は「絶対に部屋をのぞかないこと」でした。娘の織る機は、とても品質が良く、町で高く売れました。しかし機を織るようになってから、娘は明らかに元気が無くなり、体調がとても悪そうでした。
 
  娘を心配して、おじいさんは機を織る娘の部屋をのぞきました。すると、そこには一羽の鶴がいて、機を織っているのでした。そう、実は娘は人間ではなく、あの日おじいさんが助けた鶴なのでした。姿を見られた娘は慌てて家を飛び出します。おじいさんは娘の後を追って家を出ますが、外に出ると娘の姿はどこにもなく、空に一羽の鶴が飛んでいるのでした。それから二度と娘はふたりの前には現れませんでした。

 
以上、簡単なあらすじでした。
 
続いて・・・この記事のメインであるオリジナルのイラストをたっぷり使った絵本をお届けします。是非、小さなお子様とご一緒に楽しんでくださいね。それでは、鶴の恩返しのはじまり、はじまり~
 
 

鶴の恩返しの絵本

むかし、むかしの話です・・・
 
 
 

あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
ある日のこと、おじいさんが山へまきを拾いに行った帰り道・・・
 
 
 
 
 
 

どこからか、ツルの鳴く声がします。
おじいさんは鳴き声のする茂みへと入っていきました。すると・・・
 
 
 
 
 
 

一羽のツルが、罠にかかって苦しんでいました。

「かわいそうに、今すぐ助けてあげるよ」
心のやさしいおじいさんは、罠を外してやりました。
 
 
 
 
 
 

飛び立ったツルは、くるくる、くるくる・・・何度もお礼を言うように飛び続けました。

そのあと、山の向こうへと去っていきました。
「よかった、よかった」
 
 
 
 
 
 

その夜は、とても寒くて雪がたくさん降る夜でした。

おじいさんとおばあさんは、里から離れた山の中で二人で暮らしていました。生活にゆとりはありませんでしたが、ふたりはお互いの事を思いやり合いながら幸せに暮らしていました。
 
 
 
 
 
 

「罠にかかっていたツルを助けてあげたよ。」
「そう・・・それは良いことをしましたね。」

何度もお礼を言うように飛んでいたことを、おじいさんが話していると・・・外に何やら気配がします。
 
 
 
 
 
 

「コンコン・・・コンコン」(風かな?)
「コンコン・・・すみません」(ん⁉誰か来たようだ。)

「はい、はい・・・少しお待ちなさいよ。」
 
 
 
 
 
 

ガラガラガラガラ・・・・
扉を開けるとそこには若い娘が立っていました。

「道に迷って困っています。少し休ませていただけませんか?」
娘は着物一枚の姿で、寒い夜にブルブルと震えて立っていました。
 
 
 
 
 
 

「さあさ、こっちで火に当たりなさい。」
おじいさんは自分の上着を娘に掛けてやり、どんどん、火にまきをくべました。

「さあさ、たくさんお食べ。」
おばあさんは温かいお粥が入ったお椀を、娘に手渡しました。

まきもお米も二人にはとても貴重なもの・・・娘は嬉しくてたまりませんでした。
 
 
 
 
 
 

話しをするうちに、娘に行く当てが無いことを知った二人は、娘に言いました。
「わしらと一緒に住んではどうじゃ?」
 
 
娘は初めて笑顔を見せ、二人に頭を下げて言いました。
「どうぞ、よろしくお願いいたします。」
 
 
 

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娘はとても働き者で、家の仕事を一生懸命に手伝いました。
 

おじいさんとおばあさんも娘と一緒に暮らせることを、とても幸せに感じていました。
 
 
 
 
 
 

ところが・・・家族が増えたため、ギリギリだった生活はさらに苦しくなり、お米も、お味噌も、野菜も、すべてが底を尽きそうになっていました。
 
 
 
 
 
 

そんなある日のこと・・・娘が掃除をしていると、古い機織り機を見つけました。
娘は機織り機を見つたまま、じっと考え込んでいるようでした。

その日の夜・・・
 
 
 
 
 
 

寝る準備をしている、おじいさんとおばあさんに娘が言いました。

「わたし、今夜から、ふたりが寝ている間に機(はた)を織ります。」
驚く二人に娘は続けて言いました。

「ひとつだけ守って欲しいことがあります・・・それは」

「決して部屋をのぞかないでください。」
 
 
 
 
 
 

決して部屋をのぞいてはいけない。その言葉が妙に気に掛かりましたが・・・

「トントン、カラリ・・・」
「トントン、カラリ・・・」
娘の機を織る音がとても心地よくて、二人は眠ってしまいました。
 
 
 
 
 
 

翌朝、部屋から出てきた娘は、とても疲れ切っているようでした。

「これを売って必要なものを買ってください。」
そう言って娘が差し出した反物は、それは見事な出来栄えでした。
 
 
 
 
 
 

反物はとても高く売れました。売れたお金でおじいさんは食べ物など必要なものと、娘へのおみやげに可愛いクシを買いました。

「うんうん、あの子に似合いそうだ・・・」
 
 
 
 
 
 

それから娘は、毎晩、毎晩、夜通しで機を織り続けました。

「トントン・・・カラり・・・」
 
 
 
 
 
 

娘の織る反物は、里に持っていくと、高値で、飛ぶように売れてゆきました。
しかし・・・日が経つにつれ、娘は元気が無くなり、目に見えて弱っていくのでした。
 
 
 
 
 
 

反物はもう十分だから、ゆっくり休みなさい。おじいさんは何度も娘を諭しました。しかし・・・

「あと一反、あと一反だけ・・・」
娘は決して譲りません。結局、おじいさんも、おばあさんも娘を止めることが出来ませんでした。
 
 
 
 
 
 

その夜、おじいさんとおばあさんは一睡もできずに、娘のことを心配をしていました。
機を織る音は、まるで娘の体調のように、不規則で、か細く、とても弱々しいものでした。
 
 
 
 
 
 

「駄目だ。このままでは娘が死んでしまう。」
ついに、おじいさんは部屋に入る決心をしました。

「娘との約束が・・・」
おばあさんが引き留めようとしますが、娘を助けるためには機織りをやめさせなければ・・・
 
 
 
 
 
 

おじいさんは扉の隙間から部屋を覗き込みます。

「あ、あ~~・・・・」
 
 
 
 
 
 

部屋の中には娘の姿は無く、一羽のツルが機織りをしていました。
自分の羽を抜いては、反物に編み込み。羽を抜いては、反物に編み込んでいました。

ガラガラガラガラ・・・おじいさんは扉を開けて中に入りました。
 
 
 
 
 
 

「お前は、あの時に助けてやったツルだったのか⁉」

「約束したのに何故覗いてしまったの?」

ずっと一緒に暮らしたかったけど、もうここにいることは許されなくなりました。そう言って娘は家を飛び出して行きました。
 
 
 
 
 
 

「待っておくれ・・・」
おじいさんとおばあさんは娘の後を追いました。しかし・・・

外にでると娘の姿はどこにも無く、明け方の空にツルが一羽飛んでいるだけでした。
ツルはこちらを一度も振り返ること無く、遠くの空へ飛んで行ってしまいました。
 
 
おしまい。
 
 

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あとがき・・・

「鶴の恩返し」、いかがでしたか?

鶴の恩返しのお話には今回ご紹介した「おじいさんとおばあさん」が登場する話のほかに、「若者」が主人公のバージョンもあったりまします。また今回のお話では、おじいさんが娘を心配するあまりに部屋に入るバージョンでしたが、好奇心から覗き見るバージョンもあったりします。
 
その他の部分でも、地域や家庭によって違いがあるかも知れませんが、何卒ご了承のほどよろしくお願いします。
 
 
 
では最後に、この「鶴の恩返し」のお話の教訓とは何か?について考えます。この物語には以下の①②の二つの教訓があると考えられます。

①人に親切にすれば、いつか良いこととして自分に帰ってくる

物語では、おじいさんがツルを助けたことにより、娘の姿を借りたツルから反物を授かります。人に施したことが、いつか良いことになって返ってくるという教訓です。

②約束は守らなければならない

物語では、部屋を覗かないでと言う、娘との約束を破ったために、おじいさんは娘を失うことになります。約束を守らないと大事なものを失うという教訓です。

ただ・・・今回、ご紹介した物語では、娘を心配するあまり約束を破るので②の教訓は少し理不尽な感じがしますが、そこが何とも切なくて私は好きだったりします。
 
 
お子様にもしっかりと教訓が伝わるように説明してあげてくださいね。それでは・・・

記事:けいすけ
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