

真っ直ぐに伸ばした茎のさきに純白の大輪を咲かせます。夏の日差しのもと、堂々と立つように咲くユリは、どこか凛としていて、神々しく感じるんですよねぇ。
今回はそんなユリの花言葉をご紹介します。実やユリには…
色別では怖い花言葉も付いていたんです!

この記事を読めば、ユリの花言葉とその「意味」や「由来」を知ることができます。「色別」では怖い花言葉も存在しますのでくわしく解説しますね。
そのほか「種類別の花言葉」や「ユリの花情報」「名前の由来」「ユリにまつわる伝説」もお届けしますので是非ご覧ください。
Contents
ユリの花言葉
ユリにはたくさんの花言葉が付けられていますので、以下の3章に分けてご紹介します。
- 白ユリの花言葉
- 白色以外の「色別」花言葉
- 種類別の花言葉
それでは順番に見ていきましょう。
1.白ユリの花言葉
まずは白いユリの花言葉をご紹介します。その花言葉とは…






その清らかな姿から、キリスト教では白ユリを“純潔”のシンボルだと考えています。白ユリは聖母マリアに捧げられることからマドンナリリー(Madonna Lilly)とも呼ばれているんですよ。

ちなみに…ビザンチンの時代から現代に至るまで、受胎告知(処女マリアがガブリエルから妊娠の告知を受ける)の絵画には純潔の象徴として白ユリが頻繁に登場するんですよ。


ユリは真っ直ぐに茎を伸ばしてその先に大輪を咲かせます。

夏の強い日差しの下、姿勢よく立つユリの姿は、堂々としていますよね。


花言葉「純潔」の由来には別説もあって、キリスト教よりもっと古く、あるギリシャ神話に由来するともいわれているんですよ。
そのお話をご紹介しますね。


全能の神ゼウスは、人間であるアルクメネとの間にできた自分の子供ヘラクレスを強い子に育てようと、眠っている妻ヘラの乳を与えようとします。

ところがヘラクレスがあまりにも元気よく乳を飲んだため、ヘラはビックリして起きてしまうのでした。

ヘラがヘラクレスを突き放すと、弾みでヘラの乳が、天と地へ向けて、それぞれ飛んでゆきます。

天へと飛んだものは流れとなり、それが天の川(Milky Way)になりました。
一方・・・

地上へ飛んだものは大地へ染み込み、その場所から植物が生えます。それがユリの始まりだと言われています。
おしまい
白ユリは『ヘラの花』とも呼ばれ、母性や純潔のシンボルとなっているんです。このギリシャ神話から白ユリに「純潔」の花言葉が付いたともいわれています。
2.白色以外の「色別」花言葉
それでは続いて、白ユリ以外の「色別」花言葉をご紹介します。
ご紹介するのは、黄、ピンク、赤、オレンジ、青の5色です。なかにはネガティブで怖い花言葉も存在しますのでご注意下さいね。それでは、どうぞ!
黄色のユリ
「陽気」「偽り」

ピンクのユリ
「虚栄心」


キリストのはりつけの刑が決まり、皆がうつむいて悲しむなか、ユリだけが顔を上げていました 自分の美しさが慰めになると考えたのです。しかしキリストと目が合った途端、それが「虚栄心」だと気付き、ユリは頭を垂れて頬をピンク色に染めたといいます
赤いユリ
「虚栄心」


オレンジのユリ
「華麗、愉快」「軽率」

青いユリ
花言葉はありません


黄、オレンジのユリのようにポジティブとネガティブ両方の花言葉が存在する場合は、ポジティブなメッセージが伝わるように対策しましょうね。メッセージカードを添えれば安心だよ。
-メッセージカード記入例-

3.種類別の花言葉
ユリは、アジアを中心に世界中に自生していて、その数は100種類を超えるんですよ。そしてユリの種類ごとにも花言葉が存在するんです。
それでは順番に見ていきましょう
テッポウユリ
「純潔、威厳、甘美」

カサブランカ
「純潔、威厳、高貴」

クルマユリ
「純潔、多才な人」


ユリの茎にできる養分の塊(かたまり)のことです。
ヒメユリ
「誇り」

オニユリ
「富と誇り」

ササユリ
「清浄、上品」

スカシユリ
「注目を浴びる、飾らぬ美」

カノコユリ
「荘厳、慈悲深さ、上品」

ヤマユリ
「荘厳、慈悲深さ、上品」

ちょっぴり不気味な姿をした・・・オニユリの花言葉とその「意味」や「由来」を解説いたします。また「オニユリの花情報」や「名前の由来」もご紹介しますので是非ご覧ください。
ユリの花情報
ここではユリの花をより身近に感じていただけるように、ユリの花情報を3つご紹介しますね。
- ユリの花情報
- ユリの名前の由来
- ユリにまつわる伝説
それでは順番にどうぞ!
ユリの花情報
学 名= Lilium spp.
英 名= Lily
和 名= ユリ(百合)
原産地 = 北半球の亜熱帯~亜寒帯
色 = 白、黄、オレンジ、赤、ピンクなど…
開花時期= 5月~8月
最盛期 = 6月~7月
花持ち = 7日程度
誕生花 = 7月31日
愛知県大府市の国道沿いにて・・・

これだけ咲いていると壮観です
近所をお散歩中にパシャリ・・・

同じ向きに揃って咲いていて愛らしい
ユリの名前の由来
学名のLiliumとは、古いケルトの言葉で“白い花” を意味します。
和名のユリ(百合)とは、ユリの花が風に揺れる様子から揺すりと呼ばれていたが、徐々に転訛して…
ゆ(す)り→ゆりになったと言われています
ユリにまつわる伝説
それでは最後に・・・カスピ海と黒海にはさまれた“コーカサス地方”に『ユリにまつわる伝説』が伝っていますのでご紹介しますね。
ちょっぴり切ないお話なんですよ


相思相愛のプリニイとタマラ・・・

二人は将来を誓った仲でした。しかしタマラの両親は二人の関係に猛反対です。


そしてタマラは別の青年と婚約することに・・・
ところが・・・プリニイに逢えない苦しみに耐え切れずに、タマラは“白ユリ”に姿を変えてしまったのです


タマラがユリに姿を変えたと知り、プリニイは悲しみに暮れます。その悲嘆ぶりはひどく、それを哀れに思った神さまは、プリニイを雨雲に変身させたのです



それ以来、この地方では日照りが続くと娘たちは野に“ユリ”を撒き、『乙女の歌』を歌って雨乞いをするのでした。すると…雨雲が現れて“涙の雨”を降らせると言います。
おしまい
頭を垂れて咲くユリの姿が悲しげなため、こんな伝説を生んだのでしょうね。
あとがき・・・
ユリの花言葉をご紹介しました。
それでは最後にもう一度、ユリの花言葉をまとめてご紹介しますね。
色別の花言葉
白「純潔、威厳」
黄「陽気」「偽り」
桃「虚栄心」
赤「虚栄心」
橙「華麗、愉快」「軽率」
青 花言葉はありません
種類別の花言葉
テッポウユリ「純潔、威厳、甘美」
カサブランカ「純潔、威厳、高貴」
クルマユリ「純潔、多才な人」
ヒメユリ「誇り」
オニユリ「富と誇り」
ササユリ「清浄、上品」
スカシユリ「注目を浴びる、飾らぬ美」
カノコユリ「荘厳、慈悲深さ、上品」
ヤマユリ「荘厳、慈悲深さ、上品」
それじゃ・・・

記事:けいすけ